人間形成を目指した理念
宗家書
錬心舘では、早くから「空手道を通した人づくり」に心血を注いできました。空手道を人間形成の武道と位置付け、「百年先を憂えては、人を育てる」という指導理念の下、約60年に渡り活動してまいりました。
普段の指導方針も単に、武術の修得にとどまらず、人格の陶治、精神力の充実強化、道徳心の涵養に努め、心身共に健全な青少年の育成のための真の空手道の創造を目指して活動しています。
防具付組手の推奨
錬心舘では人命尊重を柱とし
安全かつ実践的な防具付組手を
推奨しています。
昨今では、マスメディアなどの影響で、相手が血を流したり、失神、悶絶する過激な試合が、ハイレベルな試合と思われがちです。
しかし、このような試合方式では、怪我やその後遺症によって、生活に支障をきたす恐れがあり、特に、成長期にある小中学生などの子供たちでは、強い打撃を与えると、筋骨、内臓、首などに多大な悪影響を与えかねません。
本来、武道とは、処世の道であり、人を生かす道である活人拳なのです。
よって、少林寺流空手道錬心舘では、約60年前より、人命尊重の見地から、組手における安全性と合理性を追求、安全かつ実践的な防具着用の試合制度を実施してきました。
そして、早くから科学的スポーツ化への道を明確にし、大衆武道としての組織を確立。空手界に新機軸を打ち立ててきたのです。
『自他を傷つけて何の為の武道ぞ・・・』
開祖 保勇
真和志支部・首里末吉支部・新都心教室
当支部では、錬心舘の指導理念を基盤に、武道としての空手を一人でも多くの人に伝えていこうと、日々、活動を行っています。
我々が日々の活動の中で追及しているもの。それは、真の強さと充実です。
それは、大会や試合で勝つことだけを求める勝利至上主義的な強さではありません。肉体的な強さだけを求める格闘技的なものでもありません。
社会の荒波でも立ち止まることなく、歩み続ける強さ。困難に負けず、立ち向かう強さ。そして、自分のことだけではなく、他人を思いやれる優しさ。
我々が求めている真の強さとは、そういった「心の強さ」なのです。
その心の強さを育むために、日々の稽古だけではなく、大会や演武会への参加、祭りなど地域行事への参加、後輩への指導など、さまざまな体験をしてもらっています。
また、我々は空手を、ただ自分を高めるためだけの手段には止めてほしくありません。
空手そのものの面白さを知ってもらい、純粋に、日々の稽古を楽しんでもらう。そうして、会員の皆様の生活が少しでも明るく充実したものになればと思い、日々、指導を行っています。